心理・マインド

自分に気づく心理学|過度な規範意識から抜け出し、素直な感情の交流を楽しめるようになるために。

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こんにちは、たけもとです。

素直にコミュニケーションができず、自分の本心を抑えている感じがする

他人といる時間が、どこか落ち着かないものに感じてしまう

こんな悩みを感じていたのですが、「自分に気づく心理学」という書籍を読んで、そんな今の自分の心が出来上がった経緯を知ることができました。

今回はこの書籍のポイント整理など、書籍レビューをしていきます。

どこか生きづらさを感じる、素直に生きれている感覚がない、そんな方にぜひ読んでみていただきたい1冊です。

自分に気づく心理学の概要

どうしたら相手に気に入られるかばかりを考えて、期待に応えようとしてしまう人。他人から好意を受けると気が引けてしまい、居心地が悪い人。

その原因は幼い頃の「甘えの欲求」が満たされなかったから。心の中にある依存心を抑圧してしまっているのかも知れない……。

本書では、誰もが持ちうる「依存心」の存在を解き明かし、心の冷たい人と別れ、自立した大人になる道を説いています。自分自身を苦しめているものと向き合うことで、人を愛し、愛される人間になれる。本当の自分を取り戻し、幸せになるためのメッセージがつまった1冊です。

著:加藤諦三
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自分に気づく心理学のポイント

それでは、本書のポイントを3つに分けて整理します。

自分に気づく心理学のポイント
① 甘えの禁止から共感不足におちいる
② 他人の好意を拒まずにいられない
③ 作り出した「立派な人間」像から抜け出す

ポイント① 甘えの禁止から共感不足におちいる

甘えることはみっともないこと。

大人となった今は当然のことに感じられますが、子供のころから過剰な規範意識のもと、自身の甘えの感情を抑圧して育ってしまうと、そこから心の歪みが生じていきます。

甘えることとは要求することであり、甘えを禁じるとその反動形成が行われます。

つまり、自身が甘えることを禁じた結果、逆に他人からの甘え=要求を感じてしまう、ということです。

そうすると、実際には何も要求していないはずの他人から、いつも期待されたり、責められているような感覚になってしまうのです。

結果、他人からの承認を目的に、自分の強さ・弱さを印象付けるような性格を持ってしまいます。

ギャップ印象付け
弱さの印象付け周囲はそこまで責めているわけではないのに、常に責められている感覚になる。自分を責めないように訴える。
強さの印象付け何もしなくても周囲は好意を持っているのに、過度に期待をされている感覚になる。自分の能力を必要以上にアピールする。

このように、常に相手からの要求を感じる体質になると、人間関係の中で安心感を感じることができません。

(ありもしない)要求に応えなければダメな人間だと思われてしまう、そんな危機感で自分の本当の感情を抑えてばかりだからです。

相手に迎合したり、虚勢を張ったりすることしかできなくなり、そこで抑圧された相手への感情が上手く処理できず、結果、他人と心から共感したり、触れあったりすることができなくなってしまいます。

表面的には高い規範意識を評価されることはあっても、相手と心を通わせることが困難になってしまうのです。

印象付けによって自分を守ることばかりに意識が向いて、相手との親密なコミュニケーションができない。

ポイント② 他人の好意を拒まずにいられない

相手から好意が怖い、と感じる場面があります。

そこで表面的に感じるのは「自信を持てない自分は、相手の好意に足るような存在ではない」という思いです。

しかしより深いところでは、与えられたいという甘えの欲求を自分が抑えていることに気づいてしまう、それが怖いから好意を否定すると言います。

相手の無条件な好意を受け取ると、自分が生きるためにやっと作り上げた防衛的な性格(規範意識が過剰に高く他人に気兼ねする性格)を崩しかねないから。

せっかく本心(甘えの欲求)から目を背けているのに、その本心を認めなくてはならなくなるから。

結果、周囲のやさしさを信じられなくなってしまうのです。

自身の依存性を反映させてしまい、相手が自分に依存・要求していると感じてしまう勘違いから、この問題が生じます。

故に、他人に依存しない心理となって初めて、相手の好意を素直に感じられる人間になると言います。

他人は自分に要求をしているわけではなく、あくまで他人が他人自身の責任・自発性に基づいて、自分に好意を持っているのです。

相手が好意を持つことは決して、相手の負担にはなっていないのです。

ポイント③ 作り出した「立派な人間」像から抜け出す

甘えを禁じて、規範意識に基づいた「立派な人間」という自己像を生み出し、それを大切に生きてきた。

しかし実際は大切にしてきたというより、「しがみついていた」と言ったほうが適切だといいます。

「立派な人間」像にしがみついてしまうのは、自分を頼りなく感じているから。

言い換えると、立派な自分を演じることで弱い自分を合理化しようとしているのです。

そんな「立派な人間」像は決して自分の本物の姿ではありません。

このイメージを捨て去る必要があります。

これは立派な人でなくなるというわけではなく、決断のできる、自信に満ちた自分に生まれ変わるということです。

そのためには、自分の心は愛に飢えているということ、そしてすでに心はボロボロになっているということをまずは自覚する。

そして自分は自分の第一の理解者であろうと本気で決意して、本気で自分にやさしくなろうとすることが、「立派な人間」像から抜け出す第一歩。

このポイントに関わる1フレーズを引用します。

自分は愛されない存在だと決め込んだのは自分である。今度は「自分は生きるに値する存在なのだ」と自分で決断しなければならない。

そうすることで、自分の周囲で自分にやさしい人にも気づくことができ、自分にやさしくしてくれる人とも出会えるといいます。

自分に気づく心理学を読んでみて

感想

本書で述べられていた症状や心の顕れについて、自分が当てはまっているものばかりで、すべて自分事として読めた1冊でした。

他人と関係を深めるのは大変で、難しくて、苦しいものだと長年思っていたのですが、その心的な原因そのものや、それができる経緯まで詳しく知れました。

関係を深められない自分の心に原因があると盲目的に信じてきました。その解決方法が全く分からないなか、糸口が掴めたようでとても明るい気分になれました。

自分以外には苦しさの原因を求めてはいけない、頼るのは甘えでありすべて自力で解決しなければならない、と思っているところが、まさに本書でも触れられていた代表的な症例といえます。

すべて自力で何とかしようとする自分に美徳さえ感じていました。

子供の頃にいじめに遭ったときも親に心配をかけまいとずっと話すことはなかった。将来の仕事選びも親が安心するような仕事にしようと考えていた。友人同士での交流でも、常に「与える側」でなければならない、と考えていた…

自分の心でなく、自身の生育環境に原因があったと考えることも正当なこと。自分がつらいと感じていたことも素直に認めることも、これまで無意識に避けてきたのだと思うけれど、してよいものと認識を改めたい。

自分に優しくすることが大切、などと良く言われますが、本書でもしっかり言及があり、その言葉にようやく納得できるようになったと思います。

総じて、自分で言語化できなかった生きづらさの要因がありありと言語化されており、「そういうことだったのか」と納得することばかりでした。

私個人として、人生観が変わるような1冊で、出会えて本当によかったと思っています。

今後に生かしたいところ

端的に、「~べき」論で考えてしまうクセがあることを自覚できました。

過剰な規範意識が根付いており、物事への達成感、目的にあったことができたかの是非ばかりを人生の価値判断の基準としてきたように思っています。

物事が達成できた時でなく、誰かと親密になった時に自分の人生がうまくいっていると感じて気持ちが落ち着くようになれば、その努力は間違っていない。

このフレーズは、今後の人との交流の中で、自分の印象付けではなく相手への理解に努めるための一つの基準として、意識したいポイントです。

自分に気づく心理学がおすすめな方

自分に気づく心理学がおすすめな方
・真面目に生きているのに生きづらさを感じる方
・どこか自分に嘘をついている感覚がある方
・素直に自分の気持ちを表現するのが難しい方

自分の甘えの感情の禁止が、目の前の相手の「実際には存在しない要求」を自分に感じさせ、結果、相手に認められること・自分が否定されないことを目的にしたコミュニケーションを生んでしまう。

自分の依存心が相手に投影されることで、相手の気持ちを正しく認識できないことが、人間関係を深める困難さの原因になっていることが分かりました。

自分の過度な規範意識、内面で抑圧された感情に目を向けることで、その解決の糸口が見えてきます。

まとめ

以上、書籍「自分に気づく心理学」のレビューでした。

自分ごとの内容ばかりで、同じような悩みを持たれている方に、強く共有したい内容でした。

それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました!

著:加藤諦三
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