こんにちは、たけもとです。
コーヒー豆の種類が気になって調べてみると、「アラビカ種」と「ロブスタ種」の二つが挙がってくることが多いと思います。
普段飲んでいるコーヒーは、どっちの豆を使っているんだろう
コーヒー豆は全体としてどんな種類があるんだろう
こうした疑問にお応えするべく、今回は「アラビカ種」と「ロブスタ種」について、特徴や違いをまとめていきたいと思います。
ぜひ今後のコーヒーライフのなかで、参考にしていただけたら嬉しいです!
はじめに
結論から
先に結論から申しますと、下記のようにまとめられます。
まとめ
・アラビカ種:高価で高品質、繊細な風味、スペシャルティコーヒーなどに用いられる。
・ロブスタ種: 低コスト、クセのある味わい、ブレンドや大量生産品に用いられる。
補足
※この2種に「リベリカ種」を加えて、コーヒー3大原種と呼ばれている。
(リベリカ種は流通量が非常に少なく、日本で見る機会が非常に少ない。)
以下、具体的な部分について、触れていきます。
アラビカ種
産地・植生の特徴
アラビカ種は一般に、高品質なコーヒー豆として知られています。
原産地はアフリカのエチオピア。
生産国は上記のエチオピア、ブラジルやコロンビアなどの中南米、ハワイ、インドなど、一般に「コーヒーベルト」と呼ばれる地域となります。
200以上の品種が存在すると言われており、よく耳にするティピカ種やブルボン種なども、このアラビカ種から派生したものとなります。
アラビカ種は高地での栽培(海抜900〜2000m)に適しており、涼しい気候と標高の高さが、品質の向上につながっています。
ただその一方で、高地での栽培には手間がかかるほか、霜や病害虫、乾燥などにも弱いため、栽培が難しい=生産性が低いことから、価格が高くなる傾向にあります。
味の特徴
アラビカ種は優れた風味と繊細な香りを持つことで知られています。
上述の通り、200種類と非常に多い品種があるため、全てのアラビカ種について一言でまとめることはできませんが、フルーティな風味、芳醇な味わい、心地よい酸味を持っています。
また、豆の糖度も6〜9%ほどあり、ロブスタ種(3〜7%)に比べて少し高めです。
焙煎の質が高くなると、糖質がカラメル化して、心地よい甘さを引き出せます。
用途
アラビカ種は主に下記の用途で使用されています。
・スペシャルティコーヒー
・シングルオリジンコーヒー(単一品種のコーヒー)
栽培に手間がかかるぶん、風味に優れており、品質重視のレギュラーコーヒーとして、提供されることが多いようです。
ロブスタ種
産地・植生の特徴
まず、ロブスタ種は別名「カネフォラ種」とも呼ばれます。
原産地はアフリカのコンゴ。
生産国はアフリカ各地、インドネシア、トリニダードトバコなどが挙げられます。
ロブスタ種の植生としての大きな特徴が、病気や害虫に対して強い耐性を持っていることです。
また、暑い気候での栽培も可能なほか、低地での栽培(海抜0〜900m)も可能です。
その他、一つの房になるコーヒーチェリーの実の量も、アラビカ種よりロブスタ種が多いほか、完熟した実は、アラビカ種は簡単に落ちてしまう一方で、ロブスタ種は熟しても落ちない特徴があります。
これらの植生の特徴から言えるように、
ロブスタ種はアラビカ種に比べて、栽培が容易で生産性が高い豆として知られています。
味の特徴
ロブスタ種のコーヒーは強い苦味を持ちます。
アラビカ種と比較して、クセのある味わいを楽しむことができます。苦味は強い一方で、酸味は弱い傾向にあります。
また、ロブスタ種のコーヒーはカフェイン含有量が1.7~4%となっており、アラビカ種(0.8〜1.4%)よりもカフェインが高い特徴があります。
用途
ロブスタ種は主に、下記のコーヒーに用いられています。
・ブレンドコーヒー
・インスタントコーヒー
・缶コーヒー
ロブスタ種は、病気や害虫に対する耐性が強いなど、アラビカ種に比べて栽培が容易であり、収量が多い特徴があります。
そのため上記に挙げたような、大量生産されるコーヒー製品に使用されることが多いです。
リベリカ種〔補足〕
アラビカ種とロブスタ種の他に、「リベリカ種」という種別もあります。
平地でも栽培が可能で、降水量が少ない地域での栽培も可能と言われています。
ただし、流通量が世界的にも少なく(世界全体の1%以下)、あまり目にする機会が多くありません。
そして、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の3種類が、「コーヒー3大原種」と呼ばれています。
まとめ
以上、アラビカ種とロブスタ種についての違いでした。
まとめ
・アラビカ種:高価で高品質、繊細な風味、スペシャルティコーヒーなどに用いられる。
・ロブスタ種: 低コスト、クセのある味わい、ブレンドや大量生産品に用いられる。
コーヒーの主要な品種として知られるアラビカ種とロブスタ種ですが、それぞれの植生としての特徴が、栽培や流通のされかたを左右し、
そして我々消費者のもとに、異なった形で届いています。
味の違いも挙げられますが、栽培、ひいてはその用途も大きな違いになると思います。
コーヒーを飲まれる機会にこれらの単語を見かけた際になど、一度頭の中で思い返してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!